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常任指揮者シルヴァン・カンブルラン氏が4月22日から24日にかけ、長崎市と広島市を訪問しました。読響創立50周年記念事業として、8月の原爆忌に広島（6日）と長崎（9日）で行う特別演奏会「世界平和への祈り」前に、作品への思いを深めようと、忙しいスケジュールの合間をぬって実現したものです。

  

カンブルラン氏が両市を訪れるのは初めて。両市の原爆資料館を見学し、長崎平和祈念像や広島原爆死没者慰霊碑に献花を行いました。

   

資料館の見学を終えたカンブルラン氏は、「ヨーロッパ人として、フランス人として、ひとりの人間として、数秒で多くの命が失われた場所に来たことに重い責任を感じています」と述べ、「原爆の被害については知識として知っていましたが、実際に自分の目で見て、話を聞いて、その悲惨さを痛感しました。そして、2度と繰り返してはいけないとの思いを強くしました」と決意を語りました。

さらに、8月のモーツァルト「レクイエム」などの演奏について「子どもたちが犠牲にならない戦争はありません。平和への道を願い、祈りを捧げ、生きる希望となるような演奏を行いたい」と力を込めました。

 

また、両演奏会に出演する、地元の平和祈念合唱団の指揮者とも綿密な打ち合わせを行い、「合唱は大変よく準備していただいており、本番までの練習に気持ちを合わせて励んでいただきたい。特別の意味を持った演奏になるはず」と期待を述べました。