(3)G.B.マルティーニ 音楽史(全3巻) ボローニャ、1761-81年

コレクション画像3-1
音楽を愛したマリーア・バルバラの寓意画
コレクション画像3-2
特装版の本文ページ例

 司祭であるとともに、音楽教育者として尊敬を集め、膨大な数の作曲と著述、そして17000冊とも言われる本の収集。モーツァルトを含め多くの音楽家の師であったジョヴァンニ・バッティスタ・マルティーニ(1706〜1784)の著書を代表するのが「音楽史」(全3巻)で、1761年から81年にかけて出版された。南葵音楽文庫に伝わるのは、縦が46センチという特装版で、旧蔵者カミングズは、王室に献上するために特別に作られた版であろうというメモを書き込んでいる。彼は、半分の大きさの、ただし本文を囲む装飾がない通常の版も所有していたので、この特装版の由来を考えたのであろう。
 第1巻には、タイトルページにこの著作がポルトガル王女でスペイン王妃マリーア・バルバラに献じられていると明記されている。スカルラッティが鍵盤演奏を教え、多数のソナタを書いたのは、彼女のためであった。なお、第1巻には1757年と記されているが、実際には1761年になってから刊行されたと考えられている。彼女の死(1758年)が関係しているのかもしれない。
 この「音楽史」は、全5巻の予定で、第3巻までは旧約時代からギリシアにいたる音楽に捧げられている。第4巻以後は結局刊行されなかった.第1巻は約500ページ、以後もそれに近い大部の著作であり、多くの挿絵や図版も織り込まれている。
 マルティーニの休むことのない仕事は、ほとんどの生涯を過ごしたボローニャで行われ、多くの音楽家がボローニャに彼を訪ねた。モーツァルトは20歳の時に、「この世で誰よりも愛し、崇拝し、尊敬もしている人物から遠く離れているのは悲しい」と書いている。そして、比較的保守的なスタイルで書いた作品を、マルティーニのもとに送ったのだった。

◆参考サイト
南葵音楽文庫所蔵本は3巻とも閲覧できます。
マルティーニ「音楽史」:  第1巻(1757/1761)   第2巻(1770)   第3巻(1781)

[2014年4月23日 16:59]

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