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12日(水)の指揮者・鈴木秀美氏にインタビュー 「芸術は細部に宿る」

IMG_0954.JPG7月12日(水)の《第570回定期演奏会》で、ハイドンとベートーヴェンによるプログラムを指揮する鈴木秀美氏とのリハーサルが続いています。リハーサルの合間にインタビューを行いました。

___2015年8月以来、約2年ぶりにご出演いただきいます。

前回、ベートーヴェン「英雄」を演奏した時も読響の皆さんは技術力も高く、とても楽しい初共演でした。また2年ぶりに共演ができることを嬉しく思います。今回は協奏曲も入り、交響曲にしっかりリハーサル時間も取れるので、良いものが作れると期待しています。

___前半のハイドンの作品についての聴きどころは?

前半は、まずは2つの楽器の独奏を務めるゲリエさんの素晴らしいソロを存分にお楽しみください。それと2つの序曲、歌劇「真の貞節」序曲とオラトリオ「トビアの帰還」序曲をお聴きいただきます。まずは、ハイドンがオペラを作曲していたことを知っていただきたいです。歌劇「真の貞節」序曲によってオペラ・ブッファ(喜歌劇)的な軽くて楽しい音楽で幕開けし、2つの協奏曲の間にはオラトリオの序曲を入れました。こちらの方は最初に深刻な雰囲気の序奏があり、後に作曲されるハイドンの有名なオラトリオ「天地創造」などに繋がる部分を感じていただけると思います。

IMG_0947.JPG___後半に演奏するベートーヴェンの交響曲第7番はとても有名な作品です。

何度も繰り返し演奏している作品に取り組む時は、常に新鮮なイメージを持ち、新しいアイディアを持ちながら演奏するように心がけています。まるで初めて演奏するかのようにできるのが理想ですね。今回演奏する交響曲第7番は、ベートーヴェンの全ての交響曲の中でも、抜きん出て明るく、もの凄くポジティヴな感情を持ったものだと思います。その作品の持つエネルギーを放出できるような演奏になればと思っています。

___リハーサルでは念入りに和声の説明をし、楽員に繰り返し音色の変化を要求されていました。

楽団の皆様には分かりきっていることかもしれませんが、しっかりと和声の動きなどを再認識して皆で同じイメージを持って演奏することは、とても重要なことです。この作品のような有名曲には音楽の栄養素がいっぱい詰まっています。それらをしっかりと租借しないと、消化不良になってしまい、心も荒んでしまいます。芸術は細部に宿るんです。私が経験したことでは、十数年前にフランツ・ブリュッヘンの指揮で18世紀オーケストラの香港公演に急遽エキストラとして参加した時、彼らは二十何年も一緒に演奏していて曲も知り尽くしているにも関わらず、リハーサルでは一つの音のアクセント記号を確認するなど細部まで追求していて、その飽くなき探究心に驚きました。

___お客様に向けて、メッセージをお願いします。

まずは二つの独奏曲でゲリエさんの妙技を堪能していただき、序曲ではハイドンの知られざる一面も知っていただけると思います。そして後半の有名なベートーヴェンの交響曲では、作曲家が至る所に散りばめた細かな味わいに耳を傾けていただければ嬉しく思います。

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チケットは絶賛発売中。当日券は18時から販売します。学生券(2,000円)の整理券も18時から配布します。皆様のご来場、お待ちしております。