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cambreling-geidai2.jpg読響常任指揮者、シルヴァン・カンブルランがかつてリヨンの国立管弦楽団でトロンボーンを演奏していた頃、本人もメンバーとして参加していた同楽団の金管五重奏団のために作曲した〈金管五重奏のためのディヴェルティスマン〉が、7月13日に東京芸術大学奏楽堂にて、学生たちによりで演奏されます。それに先立ち7月6日にカンブルラン本人が同大学を訪問し、学生たちの演奏を指導しました。

「20代前半の、まだまだ若造だった頃に書いた曲を30年以上ぶりに聴いたので、どうなることかと思ったけれども、聴きなおしてみると意外とよく書けているね(笑)」とマエストロ。ちょっぴり恥ずかしさをのぞかせつつも、当時の自分と同年代の学生たちが奏でる音に、く関心することしきり。

熱血指導が始まると、学生たちの演奏にもみるみる変化が表れ、演奏している本人たちが一番驚いている様子でした。2時間にもおよんだレッスンの後、学生たちに感想を聞くと、「楽譜の奥にある作曲者の意図を読み取る重要性を感じた」「表現力の幅を広げてもらえた」「カンブルラン先生、最強っす!」と一様に感嘆の声をあげていました。

cambreling-geidai1.jpgそれに答え、マエストロは「作曲家というものは、音符やそれにつくアクセントやスタッカートなどの記号を、緻密に計算して楽譜を作っている。我々演奏家は、楽譜に秘められた作曲家のメッセージを読み取る努力を怠ってはならない。その点で、君たちはとてもよい演奏をしてくれた。金管五重奏団としてもとてもよいサウンドでまとまっているね」と学生たちにエールを送りました。

13日の公演にはマエストロも出席し、自作の演奏を鑑賞する予定です。この公演についてのお問い合わせは東京芸術大学演奏芸術センター 050-5525-2300までどうぞ。