創立50周年記念特別公演として、原爆忌の8月6日に広島(上野学園ホール)にて「世界平和への祈り」を開催しました。
約1500人の聴衆が集まる中、常任指揮者シルヴァン・カンブルラン氏の指揮で、この演奏会のために結成された「広島平和祈念合唱団」やソリストらとモーツァルトの「レクイエム」などを披露しました。「レクイエム」では、曲間に差し挟む形で、ミュージシャン・俳優の吉川晃司さんが、原爆の犠牲になった中学生を悼む薄田純一郎さんの詩「碑(いしぶみ)」を朗読しました。「レクイエム」に続き「アヴェ・ヴェルム・コルプス」を演奏し、最後の音が消えると長い沈黙の後、会場は大きな拍手に包まれました。
演奏を終えて、カンブルラン氏は、「この演奏会には、私も非常に心を動かされました。モーツァルトの音楽と朗読に会場全体が集中し、一体感があり、全員で同じ魂を共有している気がしました。このように『音楽』には様々な可能性があり、多くの人と心を分かち合うことができます。私は、今後も指揮者として音楽に愛情を注ぐことで、この世の中が少しでも良くなり、人々が希望を持って生きていくことを信じています」と感想を語りました。
なお、9日には長崎ブリックホールにて、朗読に女優の白石加代子さんを迎え、「長崎平和祈念合唱団」の共演で、同公演が開催されます。皆様のご来場、お待ちしております。