明日12月4日(木)は、常任指揮者シルヴァン・カンブルランが登場し、酒井健治の新作「ブルーコンチェルト」とメシアンの大作「トゥーランガリラ交響曲」を指揮します。
カンブルランは、メシアン作品のCD録音を数多くリリースするほか、歌劇「アッシジの聖フランチェスコ」の上演でも高い評価を得ており、欧州でも“メシアンのスペシャリスト”として名声を得ています。2006年12月の読響との初共演時も、「トゥーランガリラ交響曲」を演奏し、絶賛されました。常任指揮者に就任から5年目を迎えた今回、カンブルラン&読響の約5年の成果を振り返り、さらなる前進を遂げる意味でも、大きな節目となる演奏会です。
本番に向け、熱のこもったリハーサルが続いています。楽団員は「カンブルランは、2006年の時と比べ、より細かな表現を求め、演奏者への要求も高くなっている」と語っており、カンブルランも「練習を繰り返す度に、どんどん良くなっている。本番までベストを尽くします」と手ごたえを感じている様子。常任指揮者との良好な関係から育まれた、高い次元に達した演奏をご期待ください。
「トゥーランガリラ交響曲」では、ピアノのアンジェラ・ヒューイットとオンド・マルトノのシンシア・ミラーが共演。ヒューイットは、今回この1公演のために来日し、読響と初共演を果たします。“バッハ弾き”として有名なヒューイットですが、その色彩感豊かなメシアンの響きにもご注目ください。また、今回が初来日となるミラーは、世界中で「トゥーランガリラ」を120回以上演奏するなど経験豊富なオンド・マルトノ奏者。「すごく上手くいっており、明日の本番が楽しみ」と意気込んています。
また、前半にはベルリン在住の新鋭作曲家・酒井健治の新作「ブルーコンチェルト」も世界初演されます。カンブルランも「素晴らしい作品」と語っており、緊張感のあるリハーサルが続いています。リハーサルの合間にも、作曲家とカンブルランを楽団員が取り囲むなど、楽譜や特殊奏法などのチェックに余念がありません。
明日19時からサントリーホールで開催される《定期演奏会》に、どうぞご期待ください。皆様のご来場、お待ちしております。
なお、当日券は18時から販売します。学生券(2000円)の整理券も18時から配布します。
第543回定期演奏会
2014年12月 4日〈木〉 サントリーホール
指揮=シルヴァン・カンブルラン
ピアノ=アンジェラ・ヒューイット
オンド・マルトノ=シンシア・ミラー
酒井 健治:ブルーコンチェルト(読響委嘱作品・世界初演)
メシアン:トゥーランガリラ交響曲