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Sylvain Cambreling001.jpg常任指揮者シルヴァン・カンブルランが、9月21日(金)と23日(日・祝)に指揮するブルックナーの交響曲第4番は、1888年稿のコーストヴェット版を使用することになりました。

ブルックナーの交響曲第4番は、1874年の初稿を完成した後、1878年と80年にブルックナー自身によって改訂され、1887年~1888年には弟子のレーヴェらによって、ブルックナーの監修のもとに改訂されました。さらに1936年に音楽学者のローベルト・ハースが1878/1880年稿を底本に弟子たちの校訂を取り除いた版が出版され、1953年には音楽学者のレオポルト・ノヴァークがハース版に修正を加えた版が出版されました。その後、2004年に国際ブルックナー協会から出版されたのが、1888年稿を底本として音楽学者ベンジャミン・コーストヴェットが改訂したものです。

この2004年のコーストヴェット版は、オスモ・ヴァンスカ指揮ミネソタ管のCDやウェルザー=メスト指揮のクリーヴランド管のDVDなどがリリースされています。日本では、2005年に内藤彰指揮東京ニューシティ管が演奏(後にCD化)を行い、今年3月にはマーク・ウィグルスワース指揮東響などでこの版が用いられました。

カンブルランは、独自のセンスでこのスコアを読み込み、ブルックナー第4番から新たな発見をもたらしてくれることでしょう。どうぞ、ご期待ください。

第615回名曲シリーズ

2018年9月21日〈金〉 サントリーホール

指揮=シルヴァン・カンブルラン
ピアノ=ピョートル・アンデルシェフスキ

モーツァルト:歌劇「後宮からの誘拐」序曲
モーツァルト:ピアノ協奏曲 第24番 ハ短調 K.491
ブルックナー:交響曲 第4番「ロマンティック」 変ホ長調 WAB.104

第106回みなとみらいホリデー名曲シリーズ

2018年9月23日〈日・祝〉 横浜みなとみらいホール

指揮=シルヴァン・カンブルラン
ピアノ=ピョートル・アンデルシェフスキ

モーツァルト:歌劇「後宮からの誘拐」序曲
モーツァルト:ピアノ協奏曲 第24番 ハ短調 K.491
ブルックナー:交響曲 第4番「ロマンティック」 変ホ長調 WAB.104