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20190324.jpg昨日24日(日)、読響の第9代常任指揮者シルヴァン・カンブルランが、9年間に及んだ任期の最後の演奏会を終えました。

ベルリオーズ「幻想交響曲」の終了後は、満員の客席から大きな拍手と声援をいただきました。また、カーテンコールでは楽団員がサプライズでオッフェンバック「天国と地獄」から“カンカン”を演奏。これはコンサートマスター長原らが「僕らから何か演奏のプレゼントをしたい。最後は笑って楽しく終わるのが、カンブルランらしい」と計画し、カンブルランに内緒で準備したもの。演奏の途中で花束を渡し、最後には「ありがとう、シルヴァン。また日本で会いましょう!」と書かれたメッセージの横断幕を掲げ、客席からの拍手とともに盛大なフィナーレとなりました。

終演後には、楽団員・事務局員によるカンブルランの「さよならパーティ」を開催しました。カンブルランは一人一人と思い出話に花を咲かせ、束の間のひと時を楽しみました。また、楽団員から退任の記念に漆塗りの宝箱と寄せ書きが贈られました。

パーティの最後にカンブルランがスピーチ。「9年間、私は読響の皆様から本当に多くのものを学びました。楽団員の皆様は、常に音楽に没頭し、集中して演奏してくれました。今日の演奏が心を打つものになったのは、これまで9年間、皆で一つの音楽を作りあげるために、同じ感情を共有し、お互いの音楽によく耳を澄ましてきたからだと思います。今日でしばらくの間、お別れです。新しい指揮者のセバスティアン・ヴァイグレさんと読響の新しい旅立ちに、とても期待しています。そして、また私も東京で皆様にお目にかかれることを楽しみにしています。東京での素晴らしい思い出を、この箱いっぱいに詰め込んでヨーロッパに帰ります」と大事そうに宝箱を抱えながら笑顔で語りました。