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明日10月25日(火)19時からサントリーホールにて10.24.jpg《第622回定期演奏会》を開催します。フランスの名匠シルヴァン・カンブルランが、今月7日に惜しくも亡くなった一柳慧の世界初演となる遺作、二つのドビュッシー作品、ヴァレーズの超巨大編成の「アルカナ」を指揮します。

カンブルランをはじめ、一柳作品でソリストを務めるヴァイオリンの成田達輝、三味線の本條秀慈郎からの一柳氏への追悼メッセージをいただきました。

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■シルヴァン・カンブルラン
読響との定期演奏会で一柳慧氏の「ヴァイオリンと三味線のための二重協奏曲」を世界初演することをとても楽しみにしていただけに、急逝されたとの報せに愕然としております。個人的にも、一柳氏の作品を指揮するのは今回が初めてであるため、なおさらです。今回のコンサートが、卓越した作曲家であった一柳氏の長い人生を記念するものとなるように、当日は心を込めて演奏いたします。

■成田達輝
一柳先生
私は、先生のその音楽へのどこまでも真摯な姿勢、峻厳でありながら自由な先生の作品にいつも惹かれ続けてきました。
当日、作品の中で先生の魂と再会できることを心から幸せに思います。
どうか皆様ともその豊かな時間を共有できましたら幸いです。

■本條秀慈郎
音楽は自由の翼。
日本の伝統楽器を、三味線を、世界に深くその息吹を吹かせて、なびく樹々の葉に沢山の想いをよせながら、若い芽に木漏れ日のような、光の夢の眼差しをそそがれ、全く変わることのない、ほんとうに素敵な一柳先生。
言葉に言い尽くせない感謝と、ぶれることのない、真実にむかわれるその御心と教えを、先生の作品とともに三弦に託し、歩んで参ります。師匠本條秀太郎先生が創流された俚奏楽公演の後、楽屋での師匠と一柳先生がされていたとても静かな"語らい"は、私の大切なたからものです。
時代を超えてゆく。アヴァンギャルド、永遠に。

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なお、明日の演奏会では、「ヴァイオリンと三味線のための二重協奏曲」の演奏に先立って、一柳氏を追悼して出演者一同より黙祷を捧げます。

当日券は、18時から販売します。また、学生券(2,000円/要学生証)の整理券も18時から配布します。皆様のご来場をお待ちしております。

第622回定期演奏会

2022年10月25日〈火〉 サントリーホール

指揮=シルヴァン・カンブルラン
ヴァイオリン=成田達輝
三味線=本條秀慈郎

ドビュッシー:遊戯
一柳慧:ヴァイオリンと三味線のための協奏曲(世界初演)
ドビュッシー:イベリア(管弦楽のための「映像」から)
ヴァレーズ:アルカナ