読売日本交響楽団は、令和4年度(第77回)文化庁芸術祭の音楽部門、関東参加公演の部において、文部科学大臣賞の芸術祭大賞を受賞しました。受賞対象は、2022年10月25日(火)にサントリーホールにて、桂冠指揮者シルヴァン・カンブルランと、ヴァイオリンの成田達輝、三味線の本條秀慈郎をソリストに迎えて開催した「第622回定期演奏会」です。
文化庁は大賞の贈賞理由を「桂冠指揮者シルヴァン・カンブルランが登場した本公演は、ドビュッシー2曲、巨大編成のヴァレーズ、10月に急逝した一柳慧の新作『ヴァイオリンと三味線のための二重協奏曲』と20世紀から今日までを繋ぐ意欲的な選曲が光った。厳格さと洗練を備えた指揮で、明晰かつ色彩感豊かな音楽を作り上げ、特にヴァレーズ『アルカナ』の多彩な音響を緻密にコントロールした演奏は圧巻であった。」と発表しました。
カンブルランは、受賞の知らせを受けて「芸術祭大賞受賞の一報に接し、とても嬉しく、また誇りに思います。そして、読響の仲間たちはもとより、公演をお聴きくださった親愛なる来場者の皆さまにも私からお祝いを申し上げたいと思います。この喜びを皆さんと分かち合えることをとても幸せに思います!」とコメントしました。
文化庁芸術祭は、広く一般に優れた芸術の鑑賞の機会を提供するとともに、芸術の創造とその発展を図り、もって我が国の芸術文化の振興に資することを目的として昭和21年以来毎年秋に開催されている歴史ある芸術の祭典です。
読響は過去の芸術祭において、昭和43年度(第23回)芸術祭で芸術祭賞(第50回定期演奏会、若杉弘指揮ペンデレツキ「ルカ受難曲」)、平成12年度(第55回)芸術祭で優秀賞(第388回定期演奏会、ゲルト・アルブレヒト指揮グルリット「ヴォツェック」)、平成20年度(第63回)芸術祭で優秀賞(第475回定期演奏会、下野竜也指揮ヒンデミット「前庭に最後のライラックが咲いたとき」)を受賞しています。