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IMG_5550.jpg6月16日(月)「第41回大阪定期演奏会」と18日(水)「第649回定期演奏会」では、常任指揮者ヴァイグレがプロコフィエフとR.シュトラウスの計4曲を並べたプログラムを披露します。

ヴァイグレは今回の選曲について、以下のように語っています。「このプログラムを思いついたとき、とても嬉しかったのを覚えています。『ティル』は読響と2016年の初共演以来、9年も演奏しておらず、もう一度演奏したいと思っていました。そしてソリストが反田さんになると聞き、『ブルレスケ』が思い浮かびました。なぜならR.シュトラウスのこの2曲は、作曲に約10年の間が空いているものの、モティーフの使い方やドラマティックな効果、管弦楽法がとても似ているからです。ユーモア、皮肉さ、息をのむような超絶技巧にあふれ、テーマやモティーフが楽しく飛び交い、陽気に展開されていきます。『ブルレスケ』は短めの曲なので、プロコフィエフの若い頃の作品、特にピアノ協奏曲第1番を取り上げたいと思いました。きらきら輝くような作品で、カデンツァでピアノのヴィルトゥオーゾを思う存分発揮できる曲です。ハーモニーやメロディが思いがけない方向に進んでいく驚きにあふれており、どこに向かっていくのかわからない、でも一つ確かなのは、この旅がとてもエキサイティングであることです。後半にシュトラウスで2作品取り上げるなら、前半にはプロコフィエフも2作品をと思いました。同じく若い頃の曲であれば、第1交響曲『古典』が良いと思い、プログラムが決まりました」。

2曲で共演する反田恭平は、2曲の聴きどころと抱負を語りました。「実は、どちらも今回初めてオーケストラと演奏する作品なのですが、共通点が多くある2曲だと思っています。両作曲家とも20歳くらいの若い頃に作曲したということ。次に、どちらも単一楽章からなる17-20分ほどの曲。最後に、両曲ともどこか皮肉的でブラックジョークのようなユーモアに満ちた曲であるように思います。プロコフィエフ作品では、誰もが聴いたことのある『ドミレファミソファラ…』というフレーズが使われています。これは教本の『ハノン』から来ていて、誰もが嫌がって練習するフレーズがこの作品ではどこか面白おかしく用いられています。この諧謔的な使い方は『ハノン』に対してなのか、演奏者すなわちピアノを弾く子どもたちに対してなのかはわかりませんが、斬新で興味深いと感じます。そして協奏曲第2番、第3番にも登場する音型やハーモニーが、大人になったプロコフィエフの姿を想像させるように、パズルのように組み込まれています。ピアノ・ソロの部分が多く、カデンツァもあり、音数が非常に多く音域も広くて、楽しい反面、大変な作品です。続く『ブルレスケ』は、皮肉めいたユーモアのある作品ですが、加えてダンスというのも欠かせない要素です。ショスタコーヴィチのピアノ協奏曲第1番でトランペットがソリストのように扱われているのと同様に、この作品ではピアノに加えてティンパニも、ソリストのように重要な役割を担っています。ピアノ協奏曲でありティンパニ協奏曲でもあるような作品。夢の終わりのような、静かで儚い曲の終わり方もいかにもシュトラウスらしく、こんなにも若いころから作風が確立されつつあったのだと驚いています。今回、オペラ指揮者ならではの統率力のあるヴァイグレさん&読響とこの曲に挑めるのは絶好の機会だと感じています。作品にのまれないように頑張ります! 運動的でグロテスクな和声を効果的に用いたロシアの香りがするプロコフィエフ作品と、シュトラウスによる数少ないピアノと管弦楽のための作品、聴ける機会の少ない2作品を一夜で聴けるという様々な条件が揃わないと実現できない貴重なコンサートです」。

今夜16日(月)「第41回大阪定期演奏会」のチケットは、読響チケットセンター 0570-00-4390(10時-18時・年中無休)と読響チケットWEB にて好評発売中。当日券は18時から販売します。学生券(2,000円/25歳以下/要学生証)の整理券も18時から配布します。

18日(水)「第649回定期演奏会」のチケット(残券僅少)については、読響チケットセンター 0570-00-4390(10時-18時・年中無休)にお問い合わせください。