明日3月4日(木)19時からサントリーホールで開催される《第606回定期演奏会》では、首席客演指揮者の山田和樹が、グラズノフの交響曲第5番をメインとしたプログラムを指揮します。
1曲目は、1908年に作曲されたウェーベルンの「パッサカリア 作品1」。マーラーら世紀末ウィーンの音楽に影響を受けながら、ウェーベルンが師シェーンベルクに学び、新たな道を切り拓こうと踏み出した作品です。今回、マーラー作品でも高い評価を得ている山田が、ウェーベルンの独創的な作品を振り、鮮やかな響きの中で一音一音を明晰に浮き上がらせるでしょう。
続いて、ソロ・ヴィオラ奏者の鈴木康浩を独奏に迎え、別宮貞雄のヴィオラ協奏曲を披露します。山田が“ライフワーク”としている邦人作曲家に光を当てるもの。フランスでミヨーやメシアンに学んだ別宮の充実した手法が現れた作品で、ヴィオラによる美しい「うた」に溢れています。鈴木は、この難曲に並々ならぬ意欲を燃やしており、渾身の演奏が繰り広げられるでしょう。
後半は、グラズノフの交響曲第5番を演奏。山田は、これまで読響とチャイコフスキー「悲愴」、カリンニコフの交響曲第1番、スクリャービン「法悦の詩」などのロシア音楽で成功を収めており、今回のグラズノフにも期待が高まります。ドイツ・ロマン的な抒情性を持った豊かな旋律を、たっぷりと鳴らし、迫力のサウンドを引き出すでしょう。熱狂的なフィナーレにもご注目を。
チケットは、読響チケットセンター 0570-00-4390(10時~18時)、読響チケットWEB にて好評発売中です。当日券は、18時から販売します。学生券(2,000円/25歳以下/要学生証)も18時から配布します。皆様のご来場、お待ちしております。
第606回定期演奏会
2021年3月 4日〈木〉 サントリーホール
指揮=山田和樹
ヴィオラ=鈴木康浩(読響ソロ・ヴィオラ)
ウェーベルン:パッサカリア 作品1
別宮貞雄:ヴィオラ協奏曲
グラズノフ:交響曲第5番 変ロ長調 作品55