第154回東京芸術劇場 名曲シリーズ

2008年10月 7日(火) 19:00開演

会場:東京芸術劇場

指揮:ヴィクトーア・エマニュエル・フォン・モンテトン
ピアノ:高橋礼恵

◆ベートーヴェン/「エグモント」序曲
◆ベートーヴェン/ピアノ協奏曲第1番
◆ドヴォルザーク/交響曲第8番

ヴィクトーア・エマニュエル・フォン・モンテトン ( Victor Emanuel von Monteton )

 ピアノの神童と呼ばれて実績を積みながら、なぜ若くして指揮者になろうとするのか。
そんな疑問を、クラシック音楽ファンならこれまで名ピアニストの何人かに抱いたことだろう。エッシェンバッハやワーグナー指揮者としても揺るぎない地位を築いたバレンボイムですら、今日のスタートはピアニストとしてだった。
 ところが今回登場する24歳のモンテトンはすべてがもっと早い。10代前半でピアニストとしての神童ぶりが話題となり、10代でベートーヴェンのピアノ協奏曲第5番〈皇帝〉(指揮:マリナー。BMG)の名盤をリリースし、ピアニストとしていよいよこれからという時に指揮活動を始めたのである。ドイツの音楽ファンは驚いた。まさにこれからという勢いを、指揮にも見せてくれる若き逸材なのだ。
日本には今回指揮者としてデビューするが、ピアニストとしての評価も高く、ピアノを弾きながらの指揮も多い。
指揮活動はデュッセルドルフ響、ラインラント・プファルツ州立フィル等、ドイツのオーケストラを中心に、プラハ室内管、スロヴァキア・シンフォニエッタ、キエフ・フィル、ウクライナ国立フィルといった周辺国の指揮台にも立っている。今後ヨーロッパ全域での活動に本腰を入れようという勢いだ。
 1984年、フランス系の由緒あるドイツ人伯爵家に生まれた。3歳からピアノを始め、13歳の時、最若年でハイデルベルク=マンハイム音大に入学、その後カールスルーエ音大ピアノ科に移籍し、04年2月、19歳で最高栄誉賞を受け卒業。指揮はマラート、パヌラ、マリナーに学び、07年からノリントンに師事している。
 指揮者デビューは16歳のときで、マンハイム王宮内でマンハイム・クアプァルツ室内管を指揮した。その直後にセント・ポール管のアメリカ国内ツアーで弾き振りし絶賛を博した。なお高橋礼恵とは、今年6月にプラハで今回と同じベートーヴェン/ピアノ協奏曲第1番で共演している。
 また、彼はただピアノが弾け、指揮ができるというだけではない。カールスルーエ音大卒業後スイスのチューリヒ大に入学し、ここで経営学のMBAを取得し去年卒業している。(Y.K.)
 

高橋 礼恵[ピアノ] (Norie Takahashi)

 「・・・・優勝者シグフリードソン(第1位)の安定した演奏は、いや? そうは言っても高橋礼恵(第2位)の演奏と比べると、はるかに興奮度は低かった」(ゲネラル・アンツァイガー紙、ボン発行) 今回、ピアニストとしても評価の高いモンテトンの指揮でベートーヴェン/ピアノ協奏曲第1番のソリストに選ばれたのは、2005年にベートーヴェンの名を冠した2つのコンクールで上位入賞を果たし、前述の新聞評のように好評を博している高橋礼恵だ。
ウィーン国際ベートーヴェン・コンクールでは第4位、ボン国際ベートーヴェン・コンクールでは第2位および現代音楽特別賞を受賞している。
 日本ではまだあまり知られていないが、現在はベルリンに拠点を置き活動する新鋭である。
仙台生まれ。6歳からピアノを始め、桐朋女子高等学校音楽科在学中の95年には日本音楽コンクールで第2位、桐朋学園大ピアノ科在学中の99年にはブリュッセルのエリザベート王妃国際コンクールでファイナリストとなり、ディプロマを受賞。桐朋学園大卒業と同時にドイツのDAAD(ドイツ学術交流会)から奨学金を受けベルリン芸術大学に留学している。
2001年アルトゥール・シュナーベル・コンクール第2位、02年ベルリン・スタインウェイ賞受賞、03年フランツ・シューベルト&現代音楽国際コンクール第1位と聴衆賞(バリトンのペーター・シェーネとの歌曲で)受賞、同年リーズ国際コンクール特別賞と、ベートーヴェンの令名をいただいたコンクール以前にも、すでに堂々たる入賞歴を重ねていた。
 桐朋学園大では加藤伸佳に、ベルリン芸大ではクラウス・ヘルヴィッヒに師事。ほかに園田高広、ラドッシュ、フィッシャー=ディースカウ、レヴィン、ゲルバーらのもとで研鑽を積んでいる。
ヨーロッパ、日本でのリサイタル活動に加え、これまでボン・ベートーヴェン管、プラハ放送響、ケルン室内管、大阪シンフォニカー響など内外のオーケストラと共演している。
またケルンテンの夏音楽祭、モーゼル国際音楽祭、ルール・ピアノ・フェスティバルなど国際的な音楽祭に招かれている。
 なお、07年秋にケルン室内管とのベートーヴェン/ピアノ協奏曲第4番のCD(指揮:ミュラー=ブリュール。NAXOS)がリリースされドイツの音楽誌から好評を得ている。(Y.K.)

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